国際交流・留学

平成23年03月31日

国際交流だより 平成23年度第4号

兵庫県立大学の留学生と日本人学生による東日本大震災被災地視察について(報告)

みなさん、こんにちは。
兵庫県立大学国際交流センターの国際交流相談員の劉(りゅう)です。

2012年3月26日から3月29日に、外国人を中心とした現地の方々と交流して被災地の今を自ら確かめ、今後の外国人支援活動に生かすことを目的として、兵庫県立大学の留学生(8名)と日本人学生(2名)が兵庫県の国際交流員(3名)とともに、東北の被災地を視察しましたので、その報告をさせて頂きます。なお、平成24年4月4日(水)、5日(木)、6日(金)の毎日新聞にこの活動の記事が掲載されました。

視察概要
  • 派遣時期 : 平成24年3月26日(月)~ 29日(木)
  • 派遣被災地: 宮城県仙台市、南三陸町、気仙沼市
  • 宿泊場所 : 東北自治総合研修センター(宮城県黒川郡富谷町成田2丁目22-1)
  • 参加者  : 県立大学留学生  8名 (出身国:中国、ミャンマー)
      県立大学日本人学生  2名
      県立大学教員  2名 (森永速男准教授(現教授)、馬場美智子准教授)
      兵庫県 国際交流員  2名 (出身国:アメリカ、イギリス、フランス)
      在住外国人支援団体スタッフ  3名 (出身国:中国)
      兵庫県 国際交流課  1名
      兵庫県 国際交流協会  2名

合計20名

事前説明会

3月21日(水)午前、派遣予定者に対し事前説明会と研修を実施し、派遣における心構えやミッション、被災地において配慮すべき事項等について、随行教員の先生方が講義をして下さり、兵庫県国際交流課などのスタッフの方からも注意点等について説明がありました。また、東日本大震災のビデオを視聴し、改めて地震・津波被害の大きさを認識しました。

活動状況

3月26日(月)

7時15分、JR神戸駅南(クリスタルタワー前)に集合し、兵庫県国際交流協会齋藤理事長の挨拶の後、7時30分に宮城県に向け出発しました。バスの中で、自己紹介をしたり、災害や防災に対する考えや意見を交換したりしながら、出発から13時間後の20時にようやく宿泊場所である東北自治総合研修センターに到着しました。

3月27日(火)(終日仙台市内)

午前中、東北大学青葉山キャンパス(大学院工学研究科 国際交流室)において活動を開始しました。初めに、東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波の概要と、震災時の東北大学工学研究科国際交流室の対応について、森谷先生に講義をして頂きました。その後、キャンパス内を視察し、被害状況等について説明を受けました。 東北大学のカフェテリアで昼食をすました後、北仙台にある宮城県国際交流協会に移動しました。

【東北大学での講義】

午後は、宮城県国際交流協会において、宮城県在住外国人(国際交流員、相談員、留学生等)との懇談・交流会が行われました。参加者は6グループに分けられ、グループ内で東日本大震災の経験を共有、意見を交換してとりまとめ、グループごとに発表しました。一瞬の機転で津波から逃れた話や、混乱する被災地で国際交流員の安否確認を行った話などを直接聞いて、災害を生々しく認識しました。

夕食後、活動報告・意見交換会を行い、聴いてきた内容、被災者の方々の様子や心情、自分が感じたこと等について報告しました。3つのグループに分かれ、①多様な外国人への災害時支援について、②被災者でも日本人でもない私たちは阪神・淡路大震災の経験をどのようにとらえるべきか、をテーマとして議論し意見をとりまとめ、グループごとに発表を行いました。

【活動報告・意見交換会】
3月28日(水)

7時20分に宿舎を出発し、南三陸町に9時45分頃に到着しました。震災後に避難所や暫定的に庁舎として使用されていたベイサイドアリーナにおいて、南三陸町役場や観光協会の方々と顔合わせをしました。まず、多くの職員が犠牲となった防災対策庁舎に向かい、献花と黙とうを捧げました。
「南三陸町学びのプログラム」に参加し、語り部ガイドである後藤さんから津波発生時の様子、被害状況や南三陸町についての説明を受けました。震災前は観光ガイドとして活躍されていた後藤さんは、震災前の南三陸町の美しさ、そして津波という脅威を抱えながらも美しく豊かな海とともに生きていく町民の思いも話してくださいました。またこれから、日本及び世界の先進的な地域モデルとなることを目指し、南三陸町の復興に取り組む決意を語られました。
その後、町内在住外国人の佐々木アメリアさん、佐藤金枝さんから被災時とその後の活動についての話を聞き、意見交換を行いました。特に、アメリアさんの「地域が何をしてくれるかではなく、自分が地域に何をできるか」という言葉が印象的でした。

「南三陸志津川福興名店街」を見学し、昼食をとったり土産物を買い求めたりしました。これも重要な復興支援となると考えます。

【南三陸志津川福興名店街】

気仙沼市に移動するバスの中で、宮城学院女子大学のモリス先生から東北地方と被災の状況について講義をしていただきました。被災地では外国人も日本人の区別もなくみな被災者であり、共に傷つき、復興に取り組む仲間であるという示唆を頂きました。 気仙沼市に到着後、日本語教師であり、現在は市の職員として外国人支援に携わっておられる村上さんから、被災の状況や市内在住外国人の方への支援活動について話をうかがいました。また、仮設住宅を視察し、仮設住宅の町内会長の坂井さんから、状況や問題点について話をうかがいました。

【市街地の被害状況視察】
【気仙沼港の被害状況視察】

宮城県での活動を終了し、気仙沼市から神戸への帰途につきました。バスの中で、感想シートに今回の経験や感じたことをまとめ、一人ずつ発表しました。被災地を実際に見て、被災者の方から直接話を聴いたことは、多くのことに気づき考える貴重な経験となりました。

3月29日(木)

8時30分過ぎにJR神戸駅南に到着し、留学生の代表として王さんが関係者にお礼を述べました。全員で記念撮影の後、解散しました。

(兵庫県立大学防災教育センター 馬場 美智子 准教授)

   
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