講義を終えて兵庫県立大学の学生の印象は?

みんな、おとなしい(笑) 講義の仕方や内容によるかもしれないが、厳しく言えばもっと色々なディスカッションをしたかった。 グループ討議の方が、モノが言いやすいという先生のアドバイスも考慮してそういう形で講義をしたが、 質疑応答をしながら進めていけたらもっと面白くなっていたと思う。 そういう意味で少しおとなしいと感じた。 兵庫県立大学の学生に限ったことではないかもしれないが。 良かった点として日本人だけじゃなく、アジアの人と議論を交わせたことは有意義だったと思う どういう点で日本人とアジア人の違いを感じたのか?
日本にきて日本で勉強している人の意見は視点が少し違った。 そういう意見は、日本人は大事にしなくてはいけない。 ただその際は、受け入れるだけでなくそこで議論を交わすことが大事になってくる。 素直な人が多い(笑) それがおとなしいということかもしれないが。 今後、兵庫県立大学の学生に期待することは?
たくさんある。 まずは自分の言いたいことをアグレッシブに発信すべきだ。 阿吽の呼吸という話をしたが、言わなくても分かるのではないかという 考え方はやめたほうがいい。親友同士なら話しは別だが、一緒に勉強している仲間や 今回の講義のような場ではお互いに自分の言いたいことを言うべき。そして日本国内、 兵庫県立大学内だけで考えるのでなく、外に向かってどう発信・行動すべきか常に考えてほしい。 日本の中にとどまっていると取り残されてしまう。日本人の考えていること・行っていることを 世界に発信できたなら、世界はもっと良くなるはずである、というのが僕の持論である。 自分の考えが正しいという自信がなくても行動すべきか?
完全無欠はあり得ない。自分の考えていることを常に検証していくことが重要。 自分の考えが相手にどう理解されるかは発信しないと分からない。 日本全体の若者に今後期待することは?
兵庫県立大学の学生に期待することと同じ。日本に留まるなと。 それに加えて、同じような考え方を持っている「同好の士」を見つけてほしい。 横のつながりを強めて一緒に世界に発信しようという気概を持ってほしい。
MBAで学んでほしいことは?
ケーススタディなどで、実際に世の中のビジネスの様々な例を貪欲に吸収してほしい。 世の中でどのようなことが起こっているか学ばないと机上の空論になってしまう。 あとはビジネスで使える英語を勉強してほしい。自分の意見を発信する際にも英語で コミュニケーションがとれると便利である。 私たちは2年時に海外研修を行うが、どのような国に行って勉強するのが良いか?
一番近いところだとシンガポールがいい。英語もビジネスも学ぶことができる。 あとは文化が多様という点でヨーロッパがいい。 社長就任時の心境はどのようなものだったか?
30歳になってから6年間ドイツで勤務していた。そこでヨーロッパのクロスカルチャーを 肌で感じた。文化や言葉が違う中でどうやってビジネスを展開していくかを考え、 もっとグローバルでないといけないと感じていたが、日本は必ずしもそうではなかった。 社長に就任してからは、日本も日本人も日本企業もグローバルでないといけないという信念を、 自分の責任で貫くことができるという思いが一番大きかった。
神永社長、ありがとうございました!
インタビュー日時 : 2012年6月13日講義終了後