研究科紹介

当研究科は、1999年に開園した「兵庫県立コウノトリの郷公園」(兵庫県豊岡市)にキャンパスがあり、コウノトリの野生復帰や「山陰海岸ジオパーク」の展開を始めとする地域資源に関する研究を行っている。絶滅した生物ただ1種を研究、保全するために作られた施設は世界的にも稀であり、コウノトリ研究における重要な役割を担い続けている。また、キャンパスのある地域は2010年に世界ジオパークネットワークに加盟した「山陰海岸ジオパーク」のエリアにも含まれている。
田畑、河川、里山などが存在する田園は、豊かな自然と人間が共存する地域でもある。気候や地形といった自然環境だけでなく、人間の営みとも深く関わりながら形成され、維持されてきた。そのありようにジオ・エコ・ソシオの3領域からアプローチし、地域資源として解き明かし、マネジメントする学問分野の構築を進めている。 メインテーマであるコウノトリの野生復帰やジオパークの展開を軸に、田園地域の環境全般について、動物・植物・景観・環境社会・地質などの専門分野における研究を行っている。
地域資源マネジメント研究科では、ジオパークやコウノトリなどの魅力ある地域資源を活用し、「地域に内在する自然・社会・文化のつながりを科学的に解明し本質的に理解する理論と素養を身につけ、地域資源の発掘・保全・活用を実行できる人材」の育成に努めている。