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糟屋 美千子     KASUYA Michiko

兵庫県立大学 環境人間学部 環境人間学科 准教授

専門分野
メディア・ディスコース研究、クリティカル・ディスコース分析、言語・コミュニケーション教育

担当科目
環境コミュニケーション論 (Environmental Communication, 2年)
環境コミュニケーションとは、個人・行政・企業・NGOなどが、環境に配慮した共生社会の構築を目指して、情報や意見を交換して相互理解を深めていくためのコミュニケーションです。本講義では、環境コミュニケーションを分析するための手段としてクリティカル・ディスコース分析の手法を学び、基礎的な演習を行った後、環境政策報道や環境広告などの環境コミュニケーションの実例を取り上げて、その言語的要素・非言語的要素により、どのようなメッセージが送られているかを分析し、環境コミュニケーションの問題点を検討していきます。さらに、こうした分析をする自分自身や、自分が生きる社会の考え方を問い直し、分析結果について自分はどう考え、今後どう行動していくことができるのかを考えていきます。

英語コミュニケーション科目(1, 2年)
「私たちは言語を使って、他者の意見を理解し、自分の考えを表現することで考えを深めることができる」という視点に基づいて英語コミュニケー ションの授業を行っています。他者の立場を尊重しつつ、自分の意見を主張する姿勢をもつことや、自分は何のために英語コミュニケーション能力をつけようとしているのか、そのためにはどのような力が必要なのかを各自が意識化することを重視しています。例えば、環境破壊・食糧問題・貧困・紛争など地球的規模で解決をせまられている、現代社会の様々な問題について、自分たちの社会および自分自身が貢献できる可能性を考え、英語で意見を論理的に述べる活動をします。クリティカルに考え、他者の意見を受容しながら対話を進め、自分の意見をより高度な説得力のあるものにしていくためのライティングやディスカッションの能力を習得することを目指します。

専門ゼミ(3年)
ディスコース(社会生活における社会的実践としての言語)は、現代社会に大きな影響を与えており、社会的プロセスや変化において重要な役割を果たしています。本ゼミは、社会を分析・研究するために、ディスコース分析の理論・手法を学び、言語がよりよい社会の構築に役立つように使われるためにはどうしたらいいかを、今ある言語使用の実例をもとに考えていきます。データとして、メディア・ディスコースおよび個人間のコミュニケーションの事例を取り上げ、様々な社会的・経済的・政治的・文化的背景の中での、自他尊重のコミュニケーション(言語使用)とはどういうもので、それはどうしたら実現するかについての考えを深めていきます。

言語社会分析特論(Advanced Studies in Discourse and Social Analysis, 大学院
言語(ディスコース)は、現在進行しつつある社会的変容において重要な役割を果たしており、社会をより深く理解するためには言語を詳細に考察することが重要です。本講義は、社会研究のための言語分析であるクリティカル・ディスコース分析の理論枠組みと方法論を理解し、その研究手法を適用して現代の経済的・政治的・社会的問題を扱ったメディア・ディスコースを分析することを目的とします。言語により形成されテクストに内在する現代社会の考え方・価値観を解明・考察する実践的能力を高め、言語が現代社会の維持・変容に与える社会的・認知的・倫理的影響についての考察を深めていきます。


研究概要
言語(ディスコース)は、それが使われる社会や文化を反映するだけでなく、その社会や文化における考え方の枠組みを作り上げる働きがあるという観点から言語を分析しています。クリティカル・ディスコース分析の手法を用いて、環境問題など現代が抱える社会問題に関する日英の報道を比較分析することで、言語の使用により考え方の枠組みがどのように構築されているのかを明らかにすることを試みています。そのことにより、社会の様々な問題の背景を考察し、その解決のためには私たちがどのような視点を持ち、どのような行動を取ることが可能なのかを探っています。また、言語を自己表現と社会改善のためにどのように使っていくことができるか、そのためにどのような教育が必要なのかを考えています。

研究テーマ
社会問題に関するテレビニュースのマルチモダリティ分析
環境コミュニケーションの役割と課題
日英のメディア・ディスコースの異文化間比較研究
クリティカル・ディスコース分析の言語・コミュニケーション教育への適用

論文
テレビニュースのディスコースによる考え方の枠組みの構築−「全国一斉休漁」のニュースの事例から、社会言語科学 14(2)、31-44、2012
ニュースの言語は環境と経済をどう語ったか−リーマン・ショック前後のテレビニュースのディスコースの比較分析、兵庫県立大学環境人間学部研究報告第14号、1-13、2012
クリティカル・ディスコース・アナリシス(CDA)の言語・コミュニケーション教育における実践 −環境コミュニケーションの授業活動を例として−、社会言語科学 13(2)、116-127、2011
英語教育における批判的思考力とコミュニケーション能力の育成、兵庫県立大学環境人間学部研究報告第12号、69-78、2010
「洞爺湖サミット」についてのテレビニュースにおける環境コミュニケーションの検討:クリティカル・ディスコース・アナリシスの手法による分析、兵庫県立大学環境人間学部研究報告第11号、199-208、2009

口頭発表
How the discourse of Japanese television news produces interpretive frameworks
for understanding environmental issues in relation to economic and political
contexts, UInternational Conference on Communication, Cognition and Media:
Political and Economic Discourse, 2012
A multi-modal comparative analysis of British and Japanese news discourses in the representation of environmental issues, 45th Annual Meeting of the British
Association for Applied Linguistics, 2012
The Application of Cross-Cultural Comparative Critical Discourse Analysis to Language Learning in Higher Education, Sociolinguistics Symposium 18, 2010 
Learning to Analyze L2 News Reports Critically, 18th International Conference on Pragmatics & Language Learning, 2010

学位
BA Economics (International Christian University, Japan)
MA Teaching English as a Second/Foreign Language (University of Birmingham, UK)
PhD Media Discourse Analysis (University of Newcastle, UK)