国際交流・留学


トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム 第一期生に聞いてみました①

経済学部4年生
高橋愛満
第一期生 多様性人材コース

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」を知り、応募した背景は?

兼ねてから東北の震災支援活動で関わりがあったASHOKA JAPANという機関から、「トビタテ!留学ジャパン」の情報をもらったことがきっかけでした。官民恊働で取り組む海外留学支援制度で、これまでの留学生向け奨学金制度のような経済面の支援だけでなく、意欲・行動力あふれる留学生の仲間とのネットワーク構築など精神面でのサポートも含まれているということで、非常に興味を引かれ応募を決意しました。

応募するにあたり、苦労したことは?

まずすでに留学中にやりたいことは頭の中にあったのですが、それを書類審査の際に文字に書きおこすのに苦労しました。どの表現や言い回しが自分の想いに一番適していて、読み手の方にわたしのそのままの想いを伝えることができるのか、提出期限直前まで推敲を繰り返しました。面接は多少緊張しましたが、留学計画書を書いたときに想いを言葉に固めることができていたので、あとは悔いの残らないように気持ちをしっかりぶつけようと思って臨みました。多様性人材コースは出願者数が多く採用率がとても低かったのですが、面接官の方はわたしの話に優しく耳を傾け、また時にはわたしの計画の詰め切れていない部分をズバリと指摘してくださったので、その採用・不採用を抜きに、自分の留学計画をさらに詰める貴重な機会をいただきました。

「トビタテ!」の奨学生となって変わったことはありますか?

"わたしの留学" に対する意識が根底から変わりました。奨学生の壮行会のときに協賛企業であるSoftbankの孫社長が「(今回自分が支援することで)皆さんが少しでも夢と希望にあふれ多くの人々に貢献できる道を提供できるのであれば、それがこれまで自分を支えてくれた兄やたくさんの方々に対する恩返しだ」「ぜひこの機会を、1日1秒を大切にしていただきたい」とおっしゃっていました。幸運にもご支援いただけたひとりの日本代表として、わたしも未来の日本にこのご恩を返させていただけるように、自分ができることを精一杯やってかえってくる、という意識をもって今も日々生活しています。

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「トビタテ!」奨学生のコミュニティがあると聞きいていますが、どんなコミュニティですか?

トビタテ!生のコミュニティはこの支援制度の一番の魅力だとわたしは思っています。それぞれに全く異なったバックグラウンドや関心事のある学生の集まりなので、誰と話しても新しい発見がありとても刺激的です。わたしはこの春休みにアメリカ東部に旅行したのですが、そこでもトビタテ!生と会って時間を共にすることができました。もちろん、ヨーロッパやアジア、世界各国で活躍している学生とも情報交換をしています。こうして世界各国に仲間がいるというのはとても心強いことで、自分が少しつまずいてもどこかで同じようにがんばっている仲間をみて、もう一度立ち上がって前に進み続ける勇気をもらっています。留学後に日本で再会したときに成長を分かち合うためにも、しっかり学びを持って帰ってこようと思えるコミュニティです。

留学生活の日々の様子を教えてください

交換留学先のエバーグリーン大学はリベラルアーツなので学部や学科がなく、学期毎に自分が学びたいクラスを選択することができます。わたしは子どもの心理的な教育に関心があったので、ソーシャルジャスティスと心理学のクラスを1年間履修しています。内容がとても濃く、深夜まで図書館にこもって勉強することも多々ありますが、クラスメイトも本当に学びたいと思って履修しているひとばかりで意識が高く、毎回白熱した議論が起こるので予習のやりがいがあります。自身の活動としては子どもにエンパシー(他人の気持ちや感情が理解でき、相手の立場になって考え・感じる能力)を育む方法を、それを専門に活動している団体に協力してもらいながらリサーチしています。その他には友達とご飯をつくったり、一緒に映画を見たりカフェに行ったりと、とても充実した学生生活を過ごしています。

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留学してから自分自身で何か変化がありましたか?

先の質問でも触れたのですが、自分がいかに周りの人や環境に支えられて生活しているかを実感するようになりました。最初のころは言語も気候も習慣もなにもかもが違い、不安でいっぱいだったのですが、そんなわたしをクラスメイトやルームメイトなど本当に多くの方が気にかけてくれたことで、人の優しさに敏感に気づくようになりました。また、大学が森の中にあるので毎日大自然に癒されて、パワーをもらっています。今は友達に日本食を振る舞ったり、日本語を学んでいる学生のチューターをしたり、授業で日本人の観点から意見を言ってみたりと、少しずつ、わたしだからこそできることを見つけて実行することで、支えてもらった分を新しいプラスのパワーに変えてお返しできるように努力しています。

帰国後はどのようなことをしたいですか?

こちらに来てから肌に感じて学んだソーシャルジャスティスの知識を基盤に、子どもにエンパシーを育んでいくためにわたしができることに携わっていきたいです。具体的なことは帰国後に詰めていこうと思っていますが、この留学での経験が必ず今後に活きていくことは間違いないです。

「トビタテ!」の応募を考えている県大生にメッセージを

自分の中に挑戦したいと強く願うなにかがあり、それが海外に出ることでさらに自分の夢に近づけるものなのであれば、ぜひその想いを言葉にして発信し、勇気をもって行動をおこしてみてください。あなたの心の中にある違和感や想いに、真剣に耳を傾けて背中を押し、その現状を“あなたが変えていく”ことができるように全力で支えてくれる環境がここにあります。トビタテ、県大生!

   
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