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記者発表詳細 2020年10月

令和2年10月28日(水曜日)

科学技術振興機構 研究成果展開事業「大学発新産業創出プログラム(START)」
新規プロジェクトの採択について

趣旨

兵庫県立大学が研究を進めているプロジェクト「ワンショット・ナノレベル表面形状測定機の事業化」が、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)が公募した研究成果展開事業「大学発新産業創出プログラム(START)」の新規プロジェクトに採択されました。(応募件数76件のうち9件が採択)

今後は、事業プロモーターのマネジメントのもと、研究開発と事業化を一体的に推進し、企業価値の高い大学発ベンチャーの設立を目指します。


内容等

採択プロジェクト名 : ワンショット・ナノレベル表面形状測定機の事業化
研究代表者 : 兵庫県立大学大学院工学研究科 特任教授 佐藤 邦弘
事業プロモーターユニット代表実施機関 : QBキャピタル合同会社
プロジェクト概要
電子部品や機械部品などの表面凹凸や平坦度を、高精度・大面積・ワンショットで測定可能な装置の開発を行う。スタンドアローン型装置の開発・製造・販売から、さらにインライン測定可能な装置の事業化をおこなうベンチャー設立を目指す。

〈参考〉JST「大学発新産業創出プログラム(START)」
事業化ノウハウを持った人材(「事業プロモーター」)ユニットを活用し、大学等発ベンチャーの起業前段階から、研究開発・事業育成のための公的資金と民間の事業化ノウハウ等を組み合わせることにより、ポテンシャルの高い技術シーズに関して、事業戦略・知財戦略を構築しつつ、市場や出口を見据えて事業化を目指す制度。 これにより、大学等の研究成果の社会還元を実現し、持続的な仕組みとしての日本型イノベーションモデルの構築を目指す。
  • 本制度の詳細についてはWEBページを参照してください。
  • 2020年度新規プロジェクトの採択詳細についてはURLを参照してください。

令和2年10月26日(月曜日)

あまりに、そっくりに化けると損もする-アリそっくりに擬態するアリグモ属が、擬態によって跳躍力や獲物の捕獲能力を低下させていることを発見

趣旨

兵庫県立大学自然・環境科学研究所/兵庫県立人と自然の博物館の橋本佳明准教授・主任研究員、山﨑健史准教授・主任研究員、神戸女学院大学の遠藤知二教授、岡山大学の兵藤不二夫准教授、京都大学の市岡孝郎教授らの研究グループは、アリグモ属*1がアリそっくりに擬態する代償として、本来持ち合わせていた跳躍して獲物を捕獲するという能力を大きく失うことを明らかにしました。

これまで、世界中で200種以上のアリグモ属が確認されていますが、その全ての種がアリに擬態するハエトリグモ科のクモ類です。これらアリグモ属は、アリ擬態*2によって外敵から身を守っていることが既存研究から明らかになっています。しかし、アリ擬態によって生じるアリグモ属の代償についてはこれまで明らかになっていません。

そこで、本研究グループはマレーシア領ボルネオ島やタイ国で捕獲したアリグモ属7種と擬態していないハエトリグモの跳躍能力や獲物の捕獲成功率を計測し、両者の捕獲能力を比較しました。その結果、擬態していないハエトリグモは体長の3倍ほどの距離を跳躍できるのに対し、アリグモ属7種は最大でも体長と同じぐらいの距離しか跳躍できないことが分かりました。また、その跳躍力の低下に伴って、アリグモ属の獲物の捕獲成功率は大きく低下していることが判明しました。

本研究によって、アリグモ属の精緻なアリ擬態は高い防衛効果をもたらす一方で、その生存に大きな不利益をもたらすという諸刃の剣であることが判明しました。同じ調査地での先行研究から、アリ擬態したアリグモ属は非擬態クモ類よりも栄養段階が低くなり、花外蜜腺や半翅目昆虫の甘露を頻繁に摂取するアリ類に似た食性をもつことが分かっています*3。つまり、アリグモ属はアリ擬態による獲物の捕獲能力の低下を、植物由来の栄養で補っていると考えられました。

熱帯は擬態する生物の宝庫であり、本研究成果のように、擬態する生物の多様性が生まれ、維持されている理由を解明することは、熱帯の生物多様性の保全にも繋がると考えられます。また、擬態は一部の研究者だけでなく、多くの人々を惹きつける話題です。本研究の成果は生物多様性の不思議や貴重さを広く伝える契機になると期待されます。

この成果は、2020年10月26日に、Nature系列の査読付きオープンアクセス誌「Scientific Reports」に掲載されます。

【用語説明】
*1アリグモ属(Myrmarachne)はハエトリグモ科のアリに擬態する徘徊性クモ類です。日本で6種、東南アジアの熱帯地域で約120種、世界中では200種以上のアリグモ属が確認されています。
*2アリ類は強力な大アゴや毒針を持ち、敵に対して集団で攻撃行動を取るため、アリを嫌う生物がたくさんいます。このため、アリに姿を似せることで、捕食者などから身を守る生き物もたくさんおり、それらの擬態はアリ擬態と呼ばれています。カマキリのような捕食昆虫は、生まれつきアリの姿を忌避する本能を持っており、ガラス板越しにアリのシルエットを見せただけで逃げ出すことが実験で確かめられています。
*3参考文献:Hyodo, F., Yamasaki, T., Iwasa, T., Itioka, T., Endo, T., & Hashimoto, Y. (2018). Stable isotope analysis reveals the importance of plant‐based diets for tropical ant‐mimicking spiders. Entomological Science, 21(4), 461-468.

内容等

詳細
別紙のとおり参考資料1参考資料2
論文情報
【タイトル】
Constraints on the jumping and prey-capture abilities of ant-mimicking spiders
(Salticidae, Salticinae, Myrmarachne)
【著者】
Yoshiaki Hashimoto*, Tomoji Endo, Takeshi Yamasaki, Fujio Hyodo & Takao Itioka(* 責任著者)
【掲載雑誌・号・doi】
Scientific Reports(2020年10月26日)
DOIアドレス
問い合わせ先
【研究に関するお問い合わせ】
橋本 佳明
〒669-1546 兵庫県三田市弥生が丘6
公立大学法人兵庫県立大学 自然・環境科学研究所/兵庫県立人と自然の博物館
准教授/主任研究員
電話 0795-59-2012   E-mail:miho_hirai@ofc.u-hyogo.ac.jp

【報道に関するお問い合わせ】
公立大学法人兵庫県立大学 社会貢献部 地域貢献課 平井 美帆
〒651-2197 兵庫県神戸市西区学園西町8丁目2-1
電話 078-794-6653   E-mail:ymiho_hirai@ofc.u-hyogo.ac.jp
兵庫県立人と自然の博物館 生涯学習課 小山 恵介
〒669-1546 兵庫県三田市弥生が丘6 兵庫県立人と自然の博物館
電話 0795-59-2001   E-mail:koyama@hitohaku.jp
科学技術振興機構 広報課
電話 03-5214-8404   E-mail:jstkoho@jst.go.jp

【JST事業に関するお問い合わせ】
科学技術振興機構 国際部 SATREPSグループ
電話 03-5214-8085   E-mail:global@jst.go.jp

令和2年10月19日(月曜日)

海底下の堆積物中の微生物多様性は海洋や土壌に匹敵する!
〜世界で初めてグローバルスケールの調査を実施〜


発表内容要旨

公立大学法人兵庫県立大学(本部:神戸市西区、学長:太田勲)は、国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 松永 是)、高知大学、ブレーメン大学、米国ロードアイランド大学と共同で、国際深海科学掘削計画(IODP)をはじめとした過去20年合計40回の科学調査航海により世界各地の海洋底から採取され、高知コアセンターに凍結保存されている堆積物コアサンプルを用いて、海底下微生物群集の多様性に関する全球規模の調査を実施し、その結果を米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に10月20日付け(日本時間)で発表します。
ポイント
  • 全地球上の海底堆積物に生息する微生物群集の多様性を明らかにした。
  • 微生物が生息するためのエネルギー供給が乏しい海底下生命圏の微生物多様性は、エネルギー供給が高い土壌や海洋などの地球表層生命圏の微生物多様性と同等であることが明らかとなった。
  • 地球に存在する微生物群集は、全体としてバクテリア(真正細菌)がアーキア(古細菌)よりも圧倒的に多様であることを示した。

内容等

詳細
別紙のとおり
問い合わせ先
兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科 准教授 土居 秀幸
電話 078-303-1986   E-mail:doih@sim.u-hyogo.ac.jp
同時資料
提供先
兵庫県政記者クラブ
(国立研究開発法人海洋研究開発機構より)
文部科学記者会、科学記者会、神奈川県政記者クラブ、横須賀市政記者クラブ、
青森県政記者会、むつ市政記者会、高知県政記者クラブ、沖縄県政記者クラブ、
名護市駐在3社

令和2年10月19日(月曜日)

兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科 オープンキャンパスの開催について

趣旨

兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科は、これからの減災復興を担うリーダーを養成する大学院です。

このたびオープンキャンパスを下記のとおり開催します。

当研究科に興味のある方、入学を検討されている方にとって、当研究科に関する疑問を解消し、魅力を知る絶好の機会です。皆さんのご参加をお待ちしています。


内容等

オープンキャンパス概要
日時
令和2年11月15日(日曜日)13時00分~16時00分(受付開始12時30分)
会場
兵庫県立大学 神戸防災キャンパス
(神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5-2 人と防災未来センター東館4階)
*JR神戸線 灘駅から徒歩15分
 阪神電車 岩屋駅または春日野道駅から徒歩10分
内容
・概要説明
・研究科長による「人と防災未来センター」ガイドツアー
・在学生によるプレゼンテーション
・入試についての説明
・個別相談、在学生との交流
その他
新型コロナウイルス感染症の状況によっては、中止またはWeb開催とする場合がありますので、参加をご希望の方は、事前にご自身の連絡先を「問い合わせ先」まで電子メール等でお知らせください。
また、特定の教員へのご相談をご希望の場合も、事前に電子メール等でその旨お知らせください。
詳細 別紙のとおり
問い合わせ先等
兵庫県立大学 神戸防災キャンパス 経営部総務学務課
電話:078-891-7376 E-mail:gensai@ofc.u-hyogo.ac.jp
減災復興政策研究科ホームページ

令和2年10月14日(水曜日)

公立大学法人兵庫県立大学と国立研究開発法人情報通信研究機構との
包括的研究連携推進協定の締結について

趣旨

公立大学法人兵庫県立大学と国立研究開発法人情報通信研究機構は、情報通信技術分野における研究開発について、相互的な協力連携体制をより一層強化し、我が国の情報通信の発展にさらなる寄与をはかることを目的として、2020年10月15日付で包括的研究連携推進協定を締結します。

兵庫県立大学と情報通信研究機構は、従来から工学研究科及び生命理学研究科において、大学院における教育及び研究について相互協力を推進してきたところですが、このたびの包括的な連携協定の締結により、さらに最先端の情報通信技術の研究及び教育の分野での関係強化を目指します。


内容等

協定調印式(WEB会議システムによるリモート開催)
日時
令和2年10月15日(木曜日) 10時00分~11時00分
場所
兵庫県立大学 神戸商科キャンパス 法人本部棟2階 大会議室
(神戸市西区学園西町8丁目2-1)
出席者
兵庫県立大学 学長 太田 勲
国立研究開発法人 情報通信研究機構 理事長 徳田 英幸 ほか
連携・協力事項
  • 情報交換・発信
  • 共同研究の実施
  • 研究設備の相互利用
  • 人材交流
  • 連携大学院制度
  • シンポジウム等の開催 ほか

令和2年10月13日(火曜日)

森のシカは、夏は落ち葉を、冬は嫌いな植物を食べて生きぬく
シカ糞の遺伝情報から、シカの食べる植物の季節変化を解明しました。

趣旨

中濵直之 (兵庫県立大学自然・環境科学研究所兼兵庫県立人と自然の博物館)、古田智博 (元京都大学)、安藤温子 (国立環境研究所)、鈴木節子 (森林総合研究所)、高柳敦 (京都大学)、井鷺裕司 (京都大学) らの研究グループは、シカ糞の遺伝情報から、森林に生息するシカが食べる植物が季節によって異なることを明らかにしました。

近年、ニホンジカが全国的に増加するに伴って森林の植生が破壊され、生物多様性の衰退、土壌侵食など様々な影響が報告されています。シカの増加した森林では、林床に生える、シカの好む植物は食べられてほとんど無くなっていますが、シカは、そうなっても森林内で生息することが可能となっています。このようにシカの餌資源が乏しいにも関わらず、なぜシカがこうした森林内で生息できるのかは長らく謎に包まれていました。本研究ではシカ糞を季節別に集めて、それらに含まれる植物のDNAを調べて、シカが餌食している植物の種を明らかにしました。その結果、シカは冬から春にかけて、シカが好まない常緑樹 (スギなど) や草本植物を食べる割合が増加している一方で、夏から秋には、シカが好む落葉広葉樹 (落枝落葉など) を食べていることが分かりました。このように季節によって食物構成を変化させることで、一見して餌がほとんどない森林でもシカが生き延びていることが分かりました。

本研究は、シカの食物構成の詳細な解明だけでなく、植生が衰退した森林においてシカが生息できるメカニズムの一端を明らかにした重要な成果といえます。今後のシカの個体数管理や森林の植生を再生させるための知見として活用されることが期待されます。本研究成果は2020年10月15日9時に、国際科学誌「Forest Ecology and Management」の電子版に掲載されます。


内容等

詳細
別紙のとおり
論文情報
【タイトル】
DNA meta-barcoding revealed that sika deer foraging strategies vary with season in a forest with degraded understory vegetation
(植生の衰退した森林では、シカは季節によって採食戦略を変えていることがDNAメタバーコーディングにより明らかとなった)
【著者】
Naoyuki Nakahama, Tomohiro Furuta, Haruko Ando, Suzuki Setsuko, Atsushi Takayanagi, Yuji Isagi (中濵直之、古田智博、安藤温子、鈴木節子、高柳敦、井鷺裕司)
【掲載雑誌・号・doi】
Forest Ecology and Management
号: 電子出版のため未定
doi: 未定
問い合わせ先
兵庫県立大学自然・環境科学研究所 講師
兵庫県立人と自然の博物館 研究員
中濵直之
電話 079-559-2002   E-mail:nakahama@hitohaku.jp
同時資料
提供先
兵庫県政記者クラブ
(国立環境研究所より)     
 環境省記者クラブ、環境記者会
(森林総合研究所より)
 筑波研究学園都市記者会
(京都大学より)
 京都大学記者クラブ、文部科学記者会、科学記者会

令和2年10月7日(水曜日)

お弁当箱サイズの高機能免疫測定装置を実現-小型で超安価な血液検査装置の実用化に大きな前進-


内容等

発表内容要旨
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所(以下「高度研」という)の内海 裕一教授、山口 明啓准教授の研究グループと山梨大学工学部 機械工学専攻の浮田 芳昭准教授の研究グループおよび宮川化成工業株式会社(代表取締役社長:宮川 愼吾)は、X線・紫外線微細加工技術と精密射出成形技術を用いて作製した使い捨て検査ディスクを主要機能とする小型(お弁当箱サイズ)の免疫測定装置の開発に成功しました。
この装置の特長は、新たに開発したマイクロ流体回路の制御技術を採用することで、検査装置の中枢部がお弁当箱に入るほどの小型化を実現したことです。また、従来の装置と比較して大幅な価格低下が可能となります(装置価格:数十万円以下)。加えて、個別検査ごとに使い捨てとなる検査ディスクは複数検体・複数項目の高感度な同時測定が可能であり、さらに高度研ニュースバル放射光施設で構築されたX線・紫外線微細加工技術と精密射出成形技術を用いることによって製作コストの低廉化が期待できます。
本成果は、量産技術である精密射出成形技術によって生産した使い捨ての検査ディスクを用いて酵素免疫測定法による抗原測定を高感度で実行できることを示すとともに、小型で超安価な血液検査装置の実現に向けた大きな足跡であると言えます。
新型コロナウイルスによるパンデミックへの対応では、PCR検査とともに抗原検査技術のような簡便性、迅速性、可搬性に優れた技術を併用することが重要ですが、この技術を用いればより高い精度と複数検体の同時処理が迅速に行えるパフォーマンスの高い抗原検査が可能となります。
本研究成果は、王立化学会(英国)出版の学術誌 「Analytical Methods」2020年10月号に掲載されます(電子版は2020年9月30日に公開されました)。また本免疫測定装置のイメージが掲載号の表紙を飾ります。

詳細
別紙のとおり
問い合わせ先
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所 教授 内海 裕一
TEL:0791-58-0017   E-mail:utsumi@lasti.u-hyogo.ac.jp
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所 高度産業科学技術研究課長 廣利 靖弘
TEL:0791-58-0249   E-mail:yasuhiro_hirokaga@ofc.u-hyogo.ac.jp
同時資料
提供先
兵庫県政記者クラブ、西播磨県民局記者クラブ、中播磨県民センター記者クラブ
 

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