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記者発表詳細 2021年7月

令和3年7月29日(木曜日)

因果関係を解析する情報解析手法から深海の古生態系の生物多様性における水温の重要性を指摘


趣旨

兵庫県立大学大学院情報科学研究科の土居秀幸准教授、香港大学の安原盛明准教授、京都大学の潮雅之特定准教授は、堆積物コアから得られた世界中の長期的な古生態系データと、時系列データから因果関係を解析する解析手法を用いて、古生態系の生物多様性における気候変動の重要性を明らかにしました。
深海は全海洋の90%以上を占めており、深海における生物多様性の決定機構を理解することは、海洋システムの機能の将来的な変化を予測する上で非常に重要です。近年、深海の種の豊富さを左右する要因として、(1)海洋表層の一次生産に由来する海底の粒子状有機炭素(海の生産性の指標)、(2)気候変動により変化する水温、という2つの有力な仮説が議論されてきました。しかし、深海の生物多様性の決定には多数の要因が複雑に絡み合っており、かつ操作実験が事実上不可能であることから、要因間の因果関係の特定は困難でした。本研究では、世界中から得られた4つの堆積物コアから得られた長期的な古生態系データと、時系列データから因果関係を検出する解析手法を用いて、海の生産性と水温が、種の豊富さに因果を及ぼしているかを検証しました。その結果、いくつかの堆積物コアからは水温が種の豊富さに及ぼす影響が検出されましたが、生産性が種の豊富さに及ぼす影響は検出されませんでした。深海における水温と種の豊富さの関係は、将来の気候変動が、表層の生産性の変化ではなく、深海の水温の変化を通じて深海の生態系に影響を与える可能性を示唆しています。
本手法は、生物多様性など生態学のデータに限らず、堆積コアから得られる気候変動や環境の変化など様々な要素での因果関係の解析に用いることができるため、今後の気候変動研究などへの応用、そしてそれによる環境変化の予測などへの活用が期待されます。
本成果は、英国王立学会出版のBiology Letters誌に7月22日付け(日本時間)で掲載されました。

内容等

詳細
別紙のとおり
問い合わせ先
兵庫県立大学大学院情報科学研究科 准教授 土居 秀幸
電話 078-303-1986   E-mail:doih@gsis.u-hyogo.ac.jp

令和3年7月28日(水曜日)

水処理膜のナノチャネルがもつ特性を計算科学で解明:水分子の動きを活発化させる水素結合の仕組み


趣旨

兵庫県立大学大学院情報科学研究科の石井 良樹 特任講師、鷲津 仁志 教授、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の加藤 隆史 教授、大阪大学大学院基礎工学研究科化学工学領域の松林 伸幸 教授、北里大学理学部物理学科の渡辺 豪 講師からなる研究チームは、最新のスーパーコンピュータ群により、ナノサイズの穴で水をきれいにする膜のシミュレーション基盤を新たに構築し、分子の自己集合によるナノ構造の観測に成功しました。材料の表面や内部において、水がどのように分布し機能しているかは、これまで必ずしも明らかではありませんでした。本研究では水分子を、水処理膜の中のナノチャネルという超微小空間で安定化させ、その一つ一つが次々に繋がって動きを活発化させる水素結合の仕組みを解明しました。そのため本研究は、水処理膜の高性能化や、生体親和性や接着など、水を介する機能性材料の材料研究における、スパコン・計算科学と先端実験との新しい融合研究が期待されます。
本研究成果は、2021年7月28日付(米国東部夏時間)でアメリカ科学振興協会(AAAS)の国際学術誌「Science Advances」のオンライン速報版で公開されます。

内容等

詳細
別紙のとおり
問い合わせ先
兵庫県立大学大学院情報科学研究科 教授 鷲津 仁志
電話 078-303-1986   E-mail:washizu@sim.u-hyogo.ac.jp
同時資料
提供先
(東京大学)文部科学記者会、科学記者会、(東京)大学記者会
(大阪大学)大阪科学・大学記者クラブ

令和3年7月8日(木曜日)

環境DNAによる迅速な現場測定:採水から30分で生物調査が可能に。


趣旨

兵庫県立大学大学院情報科学研究科の土居秀幸准教授とパシフィックコンサルタンツ株式会社(代表取締役 社長執行役員, 重永智之)、株式会社ゴーフォトン(代表取締役, 西澤尚文)の研究グループは、水を汲むだけで生物調査が可能な環境DNA調査を現場にて30分で行うことができる迅速現場測定手法を開発しました。
この開発により、水を汲むだけで生物調査が可能な環境DNA調査を、モバイルPCRや簡易抽出により迅速化しました(従来手法:最低半日→新手法:30分に短縮)。本手法は、コロナウィルス他様々な生物種・ウィルスの迅速検出に応用可能であり、様々な場面での環境DNAの活用を広げる革新的な手法として期待できます。
本成果は、Molecular Ecology Resources誌(電子版)に7月8日付け(日本時間)で掲載される予定です。

内容等

詳細
別紙のとおり
問い合わせ先
兵庫県立大学大学院情報科学研究科 准教授 土居 秀幸
電話 078-303-1986   E-mail:doih@gsis.u-hyogo.ac.jp
 

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