理事長からのメッセージ Message from president

五百旗頭理事長

前代未聞の事態というべきだろう。学生諸君、とりわけ新入生諸君にとって、大学キャンパスでの生活体験がほとんど無い、テレワーク中心の大学教育である。このありえない境遇の中で、諸君一人ひとりがどのような生活設計をしているだろうか、私には関心がある。

というのは、不遇に直面して、人々は嘆き悲しみ、一部の人は荒れ暴発する。欧米では怒りのデモも起きている。だが多くの日本人は耐え、夜明けを待つ。必ず夜明けは来るから、それは正しい。広く歴史上の人物の評伝を見ると、偉大な人ほど不運な境遇を自己形成の大きな機会に転ずる体験を経ている。コロナウイルスの下、キャンパスライフを欠き、社会活動も満足にできない状況でできることは何か。SNSを駆使して多くの人々と交わり、社会活動に参画することができるだろう。それに加えて諸君に勧めたいことがある。読書である。

人類の知的成果である名著をこの際じっくり読んでは如何か。今はスマホだけであらゆる情報が見られる時代である。しかし深く考え、心を養う良書を読むことが人生にとって限りなく大切である。この独房に封鎖されたような時代に、生涯の伴侶となる愛読書に出会えたら、諸君にとってそれは測り知れない資産となる。県大生諸君、足りないことを嘆くのではなく、不遇の中でも意外に出来ることを見つけ、試練を機会に転ずる人生を始めてはどうでしょうか。

公立大学法人兵庫県立大学理事長 五百旗頭 真

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