研究シーズ・産学連携

金属新素材研究センター

兵庫県の瀬戸内海沿岸部には、日本有数の金属素材・金属加工に関する企業集積地帯が形成されており、我々は、この地域一帯を「ひょうごメタルベルト」と名付け、さらなる活性化を目指しています。

兵庫県立大学では、内閣府と兵庫県による地方創生事業の支援を受け、姫路工学キャンパス内に「金属新素材研究センター」 を設置しました(2019年4月)。

本センターは地元企業支援を第一の目的として、兵庫県立工業技術センターの姫路サテライトとして設置され、これを大学が運営します。

本研究センターの特徴として、現在、世界中で注目されている金属3D積層造形技術に注目し、 電子ビーム型とレーザービーム型の2種類の「金属用3Dプリンタ」を導入しました。

電子ビーム型は、高真空雰囲気が必要であるなど操作に制限がありますが、チタン系合金のように活性で高融点の金属粉末でも3D造形が可能です。

一方、レーザービーム型は大気中でも金属3D造形が可能ですが、残留応力が残るなどの課題があります。金属3D積層造形技術は、従来の鋳造や切削加工技術では不可能な複雑な金属3D造形体の作製が可能であり、次世代の画期的な金属造形技術として期待されています。

本センターにはアーク溶解装置、高周波溶解装置、ガスアトマイズ装置、電子線マイクロアナライザ等の金属新素材開発に必要な一連の装置も整備しました。

また、本センターを拠点とした「ひょうごメタルベルトコンソーシアム」を組織し、地域の技術力向上や技術普及を推進することも計画しています。

金属新素材研究センターの施設および活動の概要

  • 兵庫県立工業技術センターの姫路サテライトとして設置
  • ひょうごメタルベルトコンソーシアムの拠点
  • 電子ビーム型金属用3Dプリンタを用いた先導的研究
  • レーザービーム型金属用3Dプリンタを用いた中小企業支援
  • 兵庫の強みを活かした新素材の研究
  • 医療用などの先端材料・デバイス開発
  • 製造利用ではなく、トライ・アンド・エラーの技術開発での利用が中心
  • 実費負担のみによる試作対応で中小企業の利用を推進
金属新素材研究センター外観図 金属新素材研究センターレイアウト
【設置場所】

金属新素材研究センター新規導入設備の概要

1. 電子ビーム型金属用3Dプリンタ<県内企業と共に世界最先端を目指す>
  • ニッケル、チタン、銅などの高融点、高熱伝導の金属に対応
  • チタン製の人工関節など、先端医療デバイスの研究開発
《多田電機株式会社開発(*1)のTRAFAM(*2)要素技術研究機》
  • 任意に造形条件を設定可能
  • 電子ビーム出力を6kWまで可変
  • 酸化や窒化による劣化防止
  • 残留応力、クラック低減
  • 最大造形サイズ:W250×L250×H350(mm)
(*1)本研究機は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の成果を活用しています。
(*2)TRAFAM:技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構
電子ビーム型金属用3Dプリンタ
2. レーザービーム型金属用3Dプリンタ <中小企業への3D造形技術の普及を目指す>
  • 「3D造形」と「切削加工」を組み合わせたハイブリッド型
  • マルエージング鋼、ステンレス鋼の他、コバルトクロム、アルミニウムの造形が可能
《株式会社松浦機械製作所製のLUMEX Avance-25》
  • 金属積層と高速・高精度エンドミル切削加工を繰り返すワンマシン・ワンプロセス
  • 3次元冷却用流路、深リブ加工が可能
  • バックテーパの切削加工
  • 高出力500WのYbファイバーレーザ
  • 最大造形サイズ:W256×L256×H300(mm)
レーザービーム型金属用3Dプリンタ
3. 合金作製装置/粉末作製装置
  • 高周波溶解装置:高周波誘導加熱により、溶解および鋳造で合金調製
  • アーク溶解装置:直流アーク放電加熱により、主に高融点合金の溶解調製
  • ガスアトマイズ装置:高周波溶解した金属溶湯に高圧ガスを吹き付け粉末を作製

《日新技研株式会社製》

①高周波溶解装置 NEV-M1T型

高周波溶解装置

②アーク溶解装置 NEV-ADR1型

アーク溶解装置

③ガスアトマイズ装置 NEV-GA1T型

ガスアトマイズ装置
4. 分析装置
  • フィールドエミッション型電子プローブマイクロアナライザ
  • 材料や製品の微小領域の表面観察と組成分析日新技研株式会社製
《日本電子株式会社製》

①FE-EPMA JXA-8530FPlus

高周波溶解装置
②クロスセクションポリッシャ IB-19530CP
観察試料片を高精度に切り出し可能
アーク溶解装置

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