令和2年7月20日
兵庫県立大学
学長 太田 勲
一定の制限の下ではありますが、対面授業や課外活動等が再開されて数週間が経過しました。学生の皆さんが、本来の大学生活を少しずつ取り戻されているものと嬉しく思っています。人間の成長にとって、大学生時代は学問の修得はもちろん心身を鍛えるためにも極めて重要な時期です。皆さんもよく知っているように、英国に“Strike while the iron is hot.”という諺があります。皆さんは、まさに“while”の真只中にいます。この貴重な時間を無為にしないための対面授業であり、課外活動でもあります。「今」をどう過ごすかを真剣に考えてみて下さい。
一方で、ここ1~2週間における全国の感染者数の増大は容易ならざる状況です。東京都では3日連続で300名近い新規感染者が出るなど、隣接県を含めて首都圏は感染再拡大が懸念される状況にあります。関西圏においても大阪、京都、兵庫を中心に感染者数は増大しており、首都圏と似た状況になってきています。兵庫県は、先日(7月17日)新規感染者数が直近1週間の移動平均で10.7人となり「感染警戒期」に入りました。この事態を受け、同日兵庫県知事より県民、事業者、若者の皆さんへ、それぞれ感染防止対策を徹底するよう要請がありました。
本学でも、これまで様々な機会に学生の皆さんや教職員の方々に、感染防止対策の徹底や自覚ある行動をお願いしてきました。皆さんの高い意識と協力により、幸いにも未だ本学関係者に感染者は出ていません。この状態を維持し続けることが、「今」が大事な皆さんのための教学活動を早期に正常化させることに繋がります。しかし、大都市で急激に増加する若年層の感染拡大やそれに伴う全国各地への伝播を見るとき、本学へもいつその魔手が伸びてくるか分かりません。それを防ぐためには、皆さんが高い社会的自覚をもって大学も個人も自分の力で守るという強い意識が重要です。重ねての注意喚起となりますが、兵庫県立大学の学生としての自覚とプライドをもって、下記の諸点について自らの行動を律するよう強くお願いします。皆さん、一緒にこの試練を乗り越えていきましょう。
記