令和3年2月18日
兵庫県立大学
学長 太田 勲
政府によって1月8日から順次1都2府8県に発令された、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言は2月7日に解除が予定されていましたが、栃木県を除いて宣言解除は延期され今日に至っています。
この間、一定の宣言効果があり、全国の1日当たりの新規感染者数が1,000人以下になる日があるなど、その数は減少に向かっているように見えます。一方、医療現場では重症病床使用率は依然として高い水準で推移しており、一般救急患者の受け入れにも支障を来たすなど医療崩壊状態にあると言われています。
ここで気持ちを緩めず、国民一人ひとりが感染防止に努めることによりこの危機を乗り越えなければなりません。この極めて重要な時期に、私たちは、特に、大学人であるということを強く意識して、社会全体の感染状況の改善に向けて責任ある行動をとらなければなりません。学生の皆さんの高い見識が求められる所以です。
3年生以下の皆さんは定期試験が終わり、ほっと一息ついていることと思います。また、4年生と大学院生は、卒業研究や特別研究の総まとめの論文執筆と発表準備に忙しく日々を過ごしていることでしょう。それが終われば、新しく始まる世界に向けて思いを馳せ、希望の日々を迎えることになります。
このように一瞬ほっとする時期には、往々にして大きな落とし穴が待っています。人生の中で数少ない時期ではありますが、ここはあと一踏ん張りして感染防止に努めるようお願いします。この奇禍を奇貨として、この時期を自分の学力や能力を伸ばしたり、教養を深めたりすることに使っていただきたいと強く願っています。長い人生の中で、その努力は何倍にもなって必ず皆さんに報いてくれることでしょう。
昨年は卒業式(学位記授与式)ができませんでしたが、今年は必ず実施して、本学での皆さんの努力を称え、直接送り出したいと強く願っております。午前と午後の二部制としていますが3月24日に挙行します。机を並べた学友との別れもしっかりして下さい。3年生以下の皆さんは、卒業していく先輩のためにもこの大切な時期を台無しにしないよう感染防止に努め、時間を有意義に活用するようお願いします。
重ねてのお願いになりますが、下記に十分留意して、良識ある行動を取って下さい。
記