2025.12.19
プレスリリース
理学部・理学研究科
働く酵素の姿をミリ秒で捉える
~SACLAが拓く新しい時分割タンパク質構造決定法の可能性~
発表内容要旨
大阪医科薬科大学、大阪大学、東北大学、龍谷大学、大阪公立大学、量子科学技術研究開発機構、神戸大学、理化学研究所、高輝度光科学研究センター、京都大学、兵庫県立大学らから構成される研究グループは、X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」を用いた連続フェムト秒結晶構造解析(SFX)により、銅含有アミン酸化酵素の触媒過程の可視化に成功しました。
本研究では、SACLAが開発を主導した二液混合装置が提供されました。本装置 を用いることにより、酵素と基質が反応を開始してから数十から数百ミリ秒経過後の、反応時間軸 に沿った様々な中間体の構造を決定しました。得られた構造情報から、本酵素が触媒過程を進行させる際に自身の構造を変化させるメカニズムが明らかとなりました。二液混合法によるSFXは汎用性が高く、酵素に加え各種の重要タンパク質が働く際の速い構造変化の追跡にも応用可能です。本成果は、生命科学研究の可能性を大きく広げる画期的なものといえます。
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問い合わせ先
兵庫県立大学播磨理学キャンパス経営部 総務課
TEL:0791-58-0101 FAX:0791-58-0131
E-mail:kouki_kanagawa@ofc.u hyogo.ac.jp
同時資料提供先
兵庫県教育委員会記者クラブ、西播磨県民局記者クラブ、中播磨県民センター記者クラブ
