熱を受けた変性指紋試料からの指紋検出に成功 ~新たな指紋検出法による個人特定率向上に期待~
発表内容要旨
理化学研究所(理研)放射光科学研究センター軟X線分光利用システム開発チームの濵本諭特別研究員、法科学研究グループの瀬戸康雄グループディレクター、兵庫県立大学高度産業科学技術研究所の大河内拓雄教授らの共同研究グループは、高熱を受けた変性指紋試料から指紋隆線(線状の隆起)を明確に確認できる放射光軟X線光電子顕微鏡法(PEEM)を用いた画期的な指紋の検出法を開発しました。
本研究成果により、高熱を受けた変性指紋試料から指紋を検出し、被疑者・被害者との指紋照合で個人を特定できるようになり、今まで不可能であった変性指紋の検査手法として、犯罪捜査に貢献すると期待されます。
従来の指紋検出法は指紋成分のうち有機物を指標としているため、高熱により変質・消失した有機物成分を検出できず、火災現場や発射後の薬莢の指紋検出はできませんでした。
今回、共同研究グループは、大型放射光施設「SPring-8」のビームラインBL17SUに設置されたPEEMを用いて、Na K吸収端エネルギーX線照射光電子を検出することにより高熱を受けた指紋試料から指紋隆線を明確に確認できるPEEMを用いた指紋検出法の開発に成功しました。
本研究は、科学雑誌『Analyst』オンライン版(1月23日付)に掲載されました。
研究詳細
問い合わせ先
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所
教授 大河内 拓雄
Tel:0791-58-0017 E-mail: o932t023@guh.u-hyogo.ac.jp
兵庫県立大学高度産業科学技術研究所
高度産業科学技術研究課長 佐々木正和
Tel:0791-58-0249 E-mail: masakazu_sasaki@ofc.u-hyogo.ac.jp
同時資料提供先
[理化学研究所から]
文部科学記者会、科学記者会、大阪科学・大学記者クラブ、兵庫県政記者クラブ、西播磨県民局記者クラブ、中播磨県民センター記者クラブ
