お知らせ

「サイエンスカフェRRM」を12月23日に開催します

自然との関わりが希薄になったといわれる現代社会にあっても、私たちの生活は「木」と切っても切り離せません。私たちはさまざまな場面で木材を貴重な資源として利用しています。近年の考古学は、数千年にわたって木を賢く利用してきた先人たちの叡智を明らかにしています。今回は、このような最新の成果にふれながら、但馬地方を舞台に展開した木の文化について話題提供をいただき、現代人として里山・奥山とどのようにつきあっていくかを考えてみたいと思います。事前申し込みのうえ、ご参加ください。

日時:2017年12月23日 (土) 14:00〜16:30
場所:豊岡稽古堂交流室3-1(豊岡市役所敷地内、大開通り正面:豊岡市中央町2-4)
  
定員:40名(先着順)
参加費:無料(飲み物は各自でご持参ください。稽古堂にも自動販売機はあります)    

1.話題提供(14:00〜15:15)
京都大学総合博物館准教授 村上由美子氏
「木材利用の歴史から、里山・奥山との関わりを考える」
日本各地で行われていれる発掘調査では、土器や石器だけでなく、大量の木製品も見つかっています。遺跡出土木製品をあつかう「木の考古学」の視点から、縄文時代以来、数千年にわたる木材利用の歴史や、人と里山・奥山の木々との関わりの変遷が見えてきました。スギ、ヒノキ、カシ、コナラといった代表的な樹木は、暮らしのなかで時代ごとにどのように利用されてきたのでしょうか。いま私たちが暮らす地面の下に眠る「足元の歴史」にも着目しながら、兵庫県、日本海側といった地域ごとの木材利用の特性を読み解いていくとともに、その歴史を踏まえて、これからの里山・奥山との関わりについて、一緒に考えてみたいと思います。

★村上准教授は、京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(文学)。総合地球環境学研究所プロジェクト研究員を経て現職。専門は日本考古学、植生史学。とくに弥生時代の木材利用の変化に着目しつつ、縄文時代から古代、中世の木製品を幅広く見るなかで、人と森との関わりの歴史や、木を加工する技術の変遷を研究テーマとしています。主要著書は『木の考古学―出土木製品用材データベース(共著)』(海青社)、『環境史をとらえる技法(共著)』(文一総合出版)など。

2.ディスカッション(15:15〜16:30)
ファシリテーター:磯 謙一郎・梶本陽介(兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科博士前期課程)

申込先:兵庫県立大学 豊岡ジオ・コウノトリキャンパス
E-mail:rrm@ofc.u-hyogo.ac.jp(@を半角に)
(氏名、所属、住所、メールアドレス、電話番号をお知らせください)
Tel:0796‐34‐6079

主催:兵庫県立大学地域資源マネジメント研究科
共催:兵庫県立コウノトリの郷公園・豊岡市