お知らせ

サイエンスカフェRRMを12月1日に開催します

さまざまな切り口から参加者の皆さんとともに大地・生物・人の関係性を考え議論するサイエンスカフェRRM。今回は「河川」がテーマです。内水面漁業(川の漁業)は、現在存続の危機にさらされていますが、今回はアユに代表される淡水魚の利活用と保全に立ち向かうモデル事業の紹介をして頂き、内水面漁業の保全を元に地域資源の未来への伝え方について考えてみたいと思います。皆様、ふるってご参加ください。

日 時:2018 年12月1日 (土) 14:00-16:30
場 所:豊岡稽古堂交流室3−1
(豊岡市役所敷地内、大開通り正面:豊岡市中央町2-4)
定 員:40名(先着順)
参加費:無料(飲み物は各自でご持参ください。稽古堂にも自動販売機はあります)

1.話題提供(14:00-15:15)
京都大学防災研究所水資源環境研究センター准教授 竹門康弘氏
「天竜川におけるダム下流環境の課題と天然資源再生の取り組み」
 近年、全国各地の漁業協同組合は、釣人が減少した上に、公共事業の補償金や企業の協力金も減少した結果、経営破綻の危機に瀕しています。この状況を打開するための方策として、放流による増殖から天然資源の増殖への転換が求められています。河川環境を改善することで天然資源を増やすことができれば、種苗購入支出を抑えて経営を改善できると期待されます。このような天然資源に基づく漁業を復興する活動は、矢作川で生まれ、天竜川や四国の各地河川に広まってきました。天竜川漁業協同組合は2006年に「天然アユを増やすと決めた漁協のシンポジウム」を開催し、上流ダム群を管理する電源開発株式会社からの補償金を天然アユの現状調査や産卵床造成などの改善対策に充てることにしました。そして2011年には組合・学識者・電源開発が構成する「天竜川天然資源再生連絡会議」を立ち上げ、天竜川の環境改善対策を組織的に進めてきました。現在も「天竜川天然資源再生推進委員会」に組織替えして継続されています。私は、2011年から同組織の委員として調査や対策立案に関わってきましたが、今回のサイセンスカフェでは,天竜川における天然アユの現状をお示しするとともに、これまでに実施してきた産卵床造成事業の成果についてご紹介したいと思います。

★竹門先生は1957年東京都生まれ。京大農学部農業工学科卒。同大学院理学研究科博士課程修了。大阪府立大学総合科学部助手、講師、助教授を経て、現在京都大学防災研究所水資源環境研究センター准教授。日本生態学会生態系管理専門委員、同自然保護専門委員、淀川水系流域委員会副委員長、深泥池水生生物研究会世話人、,京の川の恵みを活かす会代表、賀茂川漁業協同組合理事なども務める。専門は河川生態学。著書に『棲み場所の生態学』などがある。

2.ディスカッション(15:15-16:30)
 ファシリテーター:伊崎実那・桑原里奈
(兵庫県立大学地域資源マネジメント研究科大学院生)

申込先:兵庫県立大学 豊岡ジオ・コウノトリキャンパス
E-mail:rrm@ofc.u-hyogo.ac.jp,Tel:0796‐34‐6079
(氏名、所属、住所、メールアドレス、電話番号をお知らせください)
主催:兵庫県立大学地域資源マネジメント研究科 
共催:兵庫県立コウノトリの郷公園