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サイエンスカフェRRM「地域資源を活かしたツーリズムの過去、現在、未来」(2022年12月17日開催)

(ちらし)2022年12月17日開催,サイエンスカフェRRM

第24回 サイエンスカフェRRM

日時:2022年12月17日 (土) 14:00-16:30
場所:兵庫県立大学 豊岡ジオ・コウノトリキャンパス大学院棟1階 多目的室(豊岡市祥雲寺字二ヶ谷128)
定員:40名(申し込み先着順)
参加費:無料
開催方法:対面/オンライン(ZOOM)併用

1.話題提供(14:00-15:15)

東京都立大学プレミアムカレッジ特任教授 菊地俊夫博士
「地域資源を活かしたツーリズムの過去、現在、未来」

従来のツーリズムは地域のキラーコンテンツに基づいた発地型の観光であった。発地型の観光は出発地でエイジェントに旅行料金を支払い、エイジェントの企画や運営でツーリズムを行うもので、観光に関連するお金の大部分はツーリズムを担う地元に落ちることはなかった。そのため、観光の発展と成功はキラーコンテンツや魅力的なアトラクションをもつ地域やそれらを商品化できるエイジェントに限られていた。しかし、1990年代後半以降、ツーリズムによる地域振興が求められるようになり、ツーリズムの形態が着地型観光に変化する傾向を強めた。着地型観光は、観光者が観光地に出向き、そこでさまざまなコンテンツやアトラクションを個別に選択してツーリズムを行うもので、観光者が消費するお金はツーリズムを担う地元に落ちることになる。そのため、地域では観光で地元にお金が落ちるさまざまな工夫が個々に求められるようになり、多様な地域資源の活用が行われるようになった。地域資源の活用の代表的な事例は、「農」や「食」、そして「自然」の資源であり、それらに基づいてルーラルツーリズムやフードツーリズム、あるいはエコツーリズムやジオツーリズムなどのニューツーリズムが発達するようになった。それらのニューツーリズムの様相を事例として紹介しながら、地域資源の活用のメカニズム(仕掛け)について議論し、それぞれの地域に適応したニューツーリズムの仕掛けを明らかにする。

★菊地先生は1955年栃木県宇都宮市生まれ。1984年筑波大学大学院博士課程地球科学研究科地理学・水文学専攻修了。1988年 理学博士(筑波大学)。 1984年に群馬大学教育学部に助教授として着任され、その後、東京都立大学理学部地理学科に助教授として転出し、東京都立大学都市環境科学研究科観光科学域教授を経て、2021年3月定年退職。2021年4月から東京都立大学プレミアムカレッジ特任教授として引き続き教育と研究指導を行っている。日本地理学会理事長や地理空間学会会長などを歴任し、現在、国土交通省審議会会長(小笠原振興担当)。専門は地理学(特に、農村・農業地理学、観光地理学)、地誌学(オセアニア研究)、および自然ツーリズム学。著書に『観光地誌学』二宮書店(2021年)、『地の理の学び方-地域のさまざまな見方考え方』二宮書店(2021年)、『日本農業の存続発展-地域農業の戦略』 農林統計出版(2021年)、『東京地理入門』朝倉書店(2020年)、『ツーリズムの地理学』二宮書店(2018年)、『フードツーリズムのすすめ』フレグランスジャーナル社(2018年)、『Tokyo as a Global City: New Geographical Perspective』Springer(2018年)、『自然ツーリズム学』朝倉書店(2015年)など多数。

2.ディスカッション(15:15-16:30)

ファシリテーター:遠藤 拓・近藤佳里(兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科博士前期課程)

申込先:兵庫県立大学 豊岡ジオ・コウノトリキャンパス
E-mail:rrmあっとofc.u-hyogo.ac.jp(あっとを@に)
Tel:0796-34-6079
(氏名、所属、住所、メールアドレス、電話番号をお知らせください)
主催:兵庫県立大学地域資源マネジメント研究科 
共催:兵庫県立コウノトリの郷公園