工学部

人々の暮らしを豊かにする、
新技術・新素材の開発に挑む

School of
Engineering

Point

1

世界最先端の設備と連携したハイレベルな教育・研究

大型放射光施設「SPring-8」やスーパーコンピュータ「富岳」といった世界最先端の設備と連携するほか、国内大学が独自に所有するものとしては最大の放射光施設「ニュースバル」を活用した教育・研究を実施しています。キャンパス内にも、3Dプリンターや電子顕微鏡などの最新機器を導入しており、ハイレベルで充実した学習環境が整っています。

Point

2

先導的技術者を養成する専門性の高いカリキュラム

目まぐるしく進展する技術革新に即応し、その担い手として常に時代をリードできる人材を育成するため、地域産業界と連携した科目や豊富な実験・実習科目を設置し、専門性の高い教育を行っています。また、1年次からパイロットゼミを実施することで、主体的・積極的に学ぶ姿勢を育む機会を設けています。

地域産業界と連携した科目や豊富な実験・実習科目

社会の第一線で活躍する企業の方(OB)を講師として招き、地域と連携して開講する科目「兵庫のものづくり」や、旋盤・スライス盤・溶接・手仕上げなどの工作方法を実際に体験する「機械工作実習」、設計・製図の技術を習得する「機械設計製図」などがあります。

パイロットゼミ

工学部では、全教員が1年生を3~4名ずつ担任する「パイロットゼミ」を月1回程度設けています。入学後の履修や学生生活などの身近な相談のほか、卒業後の将来設計なども一緒に考えていきます。

Curriculum 4年間の学びの流れ

工学部では、入学時から3つの学科に分かれ、各分野について学んでいきます。2年次前期には、各学科の中で自身の進みたいコースを選択し、さらに専門的な学びを深めていきます。入学後に、大学での学びを経て、自分の適性に合った専門コースを選択できるため、進学時の進路選択に余裕と幅を持たせることができます。

Department/Course Overview 学科・コースの概要

電気電子情報工学科

暮らしを便利に豊かにする技術者へ

エネルギーやエレクトロニクス、情報通信などは現代の高度情報化社会の中枢をなしており、これらに関連する人工知能やIoT などの先端科学技術の発展はめざましいものがあります。電気・電子・情報・通信分野の技術者や研究者は新技術に対応するため、幅広い知識と実践的技術に加え、自主的に物事を考えて創造的な研究・開発を遂行する能力が求められます。本学科では、こうした能力を培い、社会に貢献できる人材を育成します。

環境にやさしく、効率的に電気を「作る、送る、使う」ために、プラズマ・レーザー技術から、高電圧技術、次世代電池、パワーエレクトロニクス 、ナノカーボン電線、スマートグリッド、核融合、医療まで幅広い分野を対象に関連技術を習得します。

電気を情報の源ととらえ、新しい電子材料や素材・素子の研究から、次世代の電子回路デバイスシステム、通信やネットワーク、大規模データ処理技術など、基礎から応用にわたる広い分野で電子情報を極めます。

機械・材料工学科

持続可能な社会を支える機械・材料を開発

機械工学と材料工学は20 世紀の工業化が進んだ時代以降、あらゆるものづくりの最も重要な基盤を担ってきました。これからは環境に過大な負荷を与えない「持続可能な開発」のため、既成概念にとらわれない新しい材料の開発や機械設計が必要となってきます。本学科では幅広い工学基礎科目を修得するとともに、実験や実習を充実させたものづくり教育を行います。豊かな感性と柔軟な思考力を持ち、長期的な視点で環境にも配慮したものづくりができる技術者を育成します。

鋳造や鍛造などの貴重な実習を通じて、「ものづくり」の面白さを実感しながら、自由な発想で地球環境に適合した機械を設計するために、各種力学や加工技術を基礎とした最先端のものづくり技術に関する研究を行います。

自動車、航空機、産業機械、電子機器、医療といった生活や産業に関わるすべての機械・デバイスは材料から成り立っており、それらの材料機能を発展させることで、機器の性能の向上を実現する今後の材料開発を担う人材を育てます。

応用化学工学科

次世代のエネルギー・新材料を創生する

持続発展可能な豊かな社会を構築するために、新エネルギーの生産や貯蔵、情報化社会や医療・健康に役立つ高機能・高性能な物質の創生が必要です。そのためには、合成化学や化学反応プロセスを熟知し、それらを使いこなせる人材が必要です。応用化学工学科では、化学に関連した多様な科目を学修し、基礎理論から生産プロセスまで見通せ、産業界をリードできる「化学のプロフェッショナル」を育成します。

物質の構成単位である原子・分子を自在に操ることで、未来社会へ導く新しい機能性材料を生み出すことができる化学分野。この分野において、特に、医療・健康、エネルギー生産、省エネ、CO₂ 削減、環境保全に関連する化学材料や技術の創生に貢献できる人材を養成します。

ケミカルエンジニアリングとマテリアルサイエンスを融合させた教育プログラムにより、金属、セラミックス、高分子材料、有機材料、半導体、磁性体などの分野で新物質を発見・発明し、「環境」「エネルギー」の課題に取り組みます。

Check Research Groups 研究グループをチェック

新たな加工技術で原子・分子レベルの加工に挑戦

半導体は、スマートフォンや家電、自動車などあらゆる機器で必須のものになっています。その半導体を作るうえでは、原子数十個程度の微細パターンの加工や、三次元構造の加工が重要になっています。私たちは、ガスが塊となった粒子を用いて、原子・分子レベルの加工技術の開発を進めています。粒子が衝突した時の基礎現象の解明、装置開発、加工応用まで一貫して研究を行い、国内外の研究機関や企業との共同研究を通じて、新たな加工技術の普及を進めています。

次世代の摩擦低減技術の実現へ

当研究室では機械部品で発生する摩擦を減少させる薄膜コーティングの研究をしています。薄膜の厚さは髪の毛の100分の1程度と非常に薄く、長持ちさせるためには"硬い"ことも必須です。地球上で最も硬いダイヤモンドやダイヤモンド以上に硬い新材料を作製するため、2000℃以上の高温やプラズマ技術を利用した独自の装置を学生自ら設計・開発しています。これによって得られた知見を基に機械製品の省エネルギー化に貢献したいと考えています。

分離プロセスの高効率化を目指す

化学プロセスで消費されるエネルギーのうち、製品の分離・精製工程が30%を占めると言われており、社会の持続的発展のためには分離プロセスのさらなる高効率化・省エネルギー化が不可欠です。私たちの研究室では和気あいあいとした雰囲気づくりを日々心掛けつつ、晶析・吸着・ろ過・膜材料などの分離プロセスに関する研究を通じて、学生の皆さんとともに化学の限界を追求しながら、脱炭素社会の実現を目指しています。

Carrer キャリア

進学が6割以上となっており、多くの学生が本学工学研究科をはじめとする大学院へ進学します。就職先としては、製造業が最も多く、情報通信業も高い割合を占めています。

業種別就職率

製造業

23.3%

情報通信業

5.7%

学術研究・専門技術サービス業

2.8%

サービス業

1.7%

建設業

1.4%

電気・ガス・熱供給・水道業

1.4%

公務

1.4%

卸売業・小売業

0.9%

教育・学習支援業

0.3%

進学

61.1%

就職・進学先

【一般企業等】

(株)荏原製作所/(株)カネカ/川崎重工業(株)/関西電力(株)/キオクシア(株)/京セラ(株)/(株)きんでん/(株)クボタ/グローリー(株)/グンゼ(株)/(株)神戸製鋼所/山陽特殊製鋼(株)/(株)GSユアサ/シスメックス(株)/JFEスチール(株)/住友ゴム工業(株)/ダイキン工業(株)/(株)ダイセル/ダイハツ工業(株)/(株)タクマ/テルモ(株)/(株)デンソーテン/TOA(株)/トーカロ(株)/東京エレクトロン(株)/凸版印刷(株)/トヨタ自動車(株)/西日本旅客鉄道(株)/(株)ニトリホールディングス/ニプロ(株)/(株)日本触媒/パナソニック(株)/バンドー化学(株)/(株)日立製作所/富士通(株)/ホソカワミクロン(株)/マツダ(株)/三菱自動車工業(株)/三菱電機(株)/三ツ星ベルト(株)

【公務員】

加古川市役所/総務省近畿総合通信局/姫路市役所/兵庫県庁

【進学先】

兵庫県立大学大学院/大阪大学大学院/京都大学大学院/神戸大学大学院