SDGs

在日外国人との円滑なコミュニケーションのための看護場面におけるやさしい日本語普及・活用促進

研究期間:2020年4月 - 2024年3月

◆研究メンバー
地域ケア開発研究所:竹村和子
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科:谷口麻希
医療法人回生会宝塚病院:西内陽子
岡山大学学術研究院保健学域:相原洋子
関西医科大学看護学部:髙橋芙沙子
一般社団法人やさしいコミュニケーション協会:黒田友子
愛知医科大学看護学部:淺野いずみ
 
●事業名:日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
 
 やさしい日本語とは、難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮したわかりやすい日本語のことです(出入国在留管理庁, 文化庁, 2020)。私たちの研究班では、看護場面において、やさしい日本語の利用促進を目指した対話集の開発と、やさしい日本語の普及・活用促進を目的とした活動を行っています。
 日本政府の外国人人材受け入れ拡大政策により、外国にルーツを持つ人々が、全国各地に急増している一方で、適切な保健医療福祉サービスを受けられない実態もあります。特に保健医療福祉分野では、言葉の壁の問題を低くしていく必要があります。長年、医療通訳制度の確立が取り組まれてきましたが、財源確保の問題や、医療通訳者育成等に課題があり、普及には多くの問題や解決のための時間を要しています。そこで、医療通訳と両輪で活用できるのがやさしい日本語です。医療通訳を使うほどではない場面や、ゆっくりわかりやすく話せば通じる人とのコミュニケーションでは、やさしい日本語はとても役立ちます。
 主な研究・活動は以下の通りです。
 ①母子保健活動において保健師・助産師が外国人とコミュニケーションをとる中で困難を感じた場面(研究)
 ②子育て中の外国人の親が、支援職とコミュニケ―ションをとる上で困難を感じた場面(研究)
 ③看護職へのやさしい日本語普及および活用の場の提供(外国人対象健康相談会と連動した活動)
 ④看護場面におけるやさしい日本語対話集の開発
 
<出典>
出入国在留管理庁, 文化庁 (2020). 在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン, https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/92484001.html
 
この研究は、科学研究費助成事業 基盤研究C(20K10637)の助成を受けて実施しています。