2005年度 研究発表

【学会口頭発表】
和歌山県内一病院の患者および医療従事者におけるMRSA分子疫学調査
北元憲利先生のHP参照北元ラボ

老化皮膚におけるチロシン修飾物の検出
石塚 由紀子*、間庭 史雄*、小出 千春*、堂崎 奈津子、加藤 陽二、中村 宜督**、大澤 俊彦***
*(株)コーセー研究本部、**岡山大学大学院・自然科学、***名大院・生命農学
第27回 日本光医学・光生物学会
2005年8月
京都テルサ
 紫外線により発生する活性酸素は光老化をもたらすと考えられているが、その直接的な関与についての報告は少ない。我々はタンパク質(コラーゲンやエラスチン)の変性をもたらす要因として、活性酸素のうち特にタンパク質を修飾する活性窒素種に着目し、その反応産物であるチロシン修飾物を紫外線照射モデルの皮膚組織中で検出するとともに、皮膚の老化症状との関係を探った。

健常者と慢性腎不全患者における尿中酸化バイオマーカー量比較
加藤陽二、○中村俊之、堂崎奈津子、日坂真輔、野仲美智雄、北元憲利、水川鴨彦*、矢野潤一*、細川知良*、吉田晃浩**、内藤通孝***、北村雅保****、大澤俊彦*****
*(株)伏見製薬所・衛生検査センター、**中津川市民病院・検査科、***椙山女学園大学大学院・生活科学、****長崎大学大学院・医歯薬学総合、*****名大院・生命農学
日本フリーラジカル学会
岡山大学
2005年6月
 酸化バイオマーカーであるチロシン修飾物、メイラード反応生成物−X(MRX)、ペントシジン(Pent)、8OHdG、ヘキサノイルリジン(HEL)を、非侵襲性な試料採取が可能なヒト尿から検出定量し、健常者と慢性腎不全患者との間で比較検討を試みた。

ヒト尿中における3種類の過酸化脂質−リジン付加体の同時検出・定量法の確立
加藤陽二、○日坂真輔、北元憲利、吉田晃浩*、内藤通孝**、丸山和佳子***、大澤俊彦****
*中津川市民病院・検査課、**椙山女学園大学大学院・生活科学、***長寿医療センター、****名大院・生命農学
日本過酸化脂質フリーラジカル学会
神戸大学
2005年10月
 本研究では、多価不飽和脂肪酸のドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸の酸化物に由来するリジン修飾物としてスクシニルリジン(SUL)、プロパノイルリジン(PRL)及びリノール酸、アラキドン酸の過酸化体に由来するヘキサノイルリジン(HEL)のヒト尿中における高速液体クロマトグラフィー質量分析器(LC/MS/MS)による同時検出・定量法の確立を試みた。

ヒト唾液中のチロシン酸化修飾物の検出と喫煙の影響について
加藤陽二、○中村俊之、北元憲利
日本過酸化脂質フリーラジカル学会 
神戸大学
2005年10月
 チロシン修飾物を検出定量することにより、生体内において生じた活性酸素の種類と量が判別・測定できることが期待される。本研究では非侵襲試料として唾液に着目し、口腔内における測定可能なチロシン酸化修飾物の存在およびそれらの喫煙ストレスによる変動について検討した。

チロシン修飾物及びヘキサノイルリジンを用いた生体酸化ストレス評価
加藤陽二,○堂崎奈津子,中村俊之,野仲美智雄,北元憲利,吉田晃浩*,内藤通孝**,大澤俊彦***
*中津川市民病院・検査課,**椙山女学園大学大学院・生活科学,***名大院・生命農学
日本過酸化脂質フリーラジカル学会
神戸大学
2005年10月
 本研究では、(1)健常者の血清中に、酸化ストレスマーカーとなりうるチロシン修飾物が検出できるか調べ、 (2)食品による酸化ストレスの抑制効果を調べるために、抗酸化活性を持つといわれているポリフェノールを豊富に含んだココアを用いてヒトによる飲用実験を行い、尿中チロシン修飾物及びHELの測定を行った。

次亜塩素酸による生体膜傷害におけるアミノリン脂質の関与
○河合慶親*、清川瞳*、木村友紀*、加藤陽二、土屋浩一郎**、寺尾純二*
*徳島大・院ヘルスバイオ・食品機能学、**徳島大・院ヘルスバイオ・臨床薬理学
日本過酸化脂質フリーラジカル学会
2005年10月
 好中球浸潤を伴う炎症部位では、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)由来の活性酸素種である次亜塩素酸(HOCl)による組織傷害が引き起こされる。HOClは、標的組織の細胞質タンパク質や核DNAをクロロ化することが明らかとなっているが、細胞表面を構成する脂質膜に対する作用については詳しく分かっていない。HOClはアミノ基と速やかに反応することから、本研究ではHOClによる生体膜傷害についてアミノリン脂質の関与を考慮して解析を試みた。

尿中酸化バイオマーカーを指標とした食品の機能性評価について
加藤陽二、○中村俊之、堂崎奈津子、北元憲利、大澤俊彦*
*名大院・生命農学
日本栄養食糧学会近畿支部大会 
2005年10月
 本研究では、四重極型-高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析器(LC/MS/MS)によるヒト尿中チロシン修飾物の検出定量法の構築を行った。そして、健常者におけるチロシン修飾物の比較及び健常者・疾病患者間の比較、さらに、ココア飲用により尿中チロシン修飾物量にどのような変化が生じるのかについて検討した。

蛋白質のハロゲン化修飾を抑制する食品成分の評価法の開発
加藤陽二、○杉田真奈美、北元憲利、越智宏倫*、大澤俊彦**
*日本老化制御研究所、**名大院・生命農学
日本フードファクター学会
岡山大学
2005年11月
 好酸球ペルオキシダーゼによるハロゲン化修飾を指標としたアッセイを構築した。特異抗体を用いたELISAやLC、そしてLC/MS/MSを比較したところ、LC/MS/MSがもっとも優れていた。予備的な検討から、フェノール性抗酸化剤が抑制効果を有すると考えられた。

好酸球ペルオキシダーゼを阻害する食品機能成分評価法
○加藤陽二、杉田真奈美、北元憲利、大澤俊彦*
*名大院・生命農学
日本農芸化学会
京都女子大学
2006年3月
 本研究ではEPOによるチロシンのブロモ化を指標とし、抑制評価系の構築を試みた。反応機構を簡単にするため、3-ブロモチロシンを基質として用い、生じた3,5-ジブロモチロシン量を測定した。セミミクロ逆相カラムとLC/MS/MSを併せて用いたところ、低濃度の基質や酵素量で測定が可能となり、分析時間は1検体あたり4分であった。フェノール性水酸基が多いほど阻害能が高いことがわかった。簡便なアッセイ系とするため、HILICカラムを用いて有機溶媒による除タンパク処理後に直接分析できる測定系についても検討した。

Inhibitory effect of Artemisia vulgaris var. indica Maxim., an edible wild plant known as yomogi, on human LDL oxidation in vitro
平松直子先生のHP参照
平松ラボ

ヒトLDL酸化に対するヨモギ熱水抽出液のin vitro酸化抑制能
平松直子先生のHP参照

平松ラボ