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GOALS

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9 産業と技術革新の基盤をつくろう

試験管内でヒトの細胞機能を再現し、病気の原因を調べる

工学研究科

町田 幸大・准教授

私達は、ヒトの細胞を構成する個別の生体分子を精製し、必要なものだけを組み合わせることでヒトの細胞機能の一部を試験管内で再現することに成功しています。この単純化したシステムは、ウイルスが増える仕組みの解明や、タンパク質の異常によって引き起される疾患の原因解明に役立ちます。この様に私達は、各種疾患の予防・治療法の発見に繋がるような技術基盤を開発し、人々の健康な暮らしに貢献するための研究を進めています。


計算科学による電子デバイスとナノグラフェン水素貯蔵材料の設計

理学研究科

草部浩一・教授

現代では、原子スケールの物理現象を、実験結果に極めて近いデータを与える精度で計算機の中に再現できます。この計算物質科学を、基礎理論から応用までを含めて、研究しています。その結果、技術革新を与える新しい物質や電子デバイスを設計・提案することができ、産業基盤の形成に貢献できると考えています。特に水素関連物質の反応条件を設計する研究を、温暖化対策を狙った実験科学との共同研究として複数手掛けています。


ペロブスカイト太陽電池と水素燃料電池の研究開発

工学研究科

伊藤省吾・教授

クリーンエネルギーへの変換を求められている人類ですが、新しい一次エネルギー源が無ければ達成できません。そしてついに,高耐久型のペロブスカイト太陽電池が完成しました(写真中に私が持っているものがそれです)。さらにそのエネルギーを使用するために、超耐久型触媒および白金フリー触媒の水素燃料電池も研究開発しております(写真右端が水素キャビネット,左端が空気ボンベです)。良い物が出来つつあります。


台風を予測し、弱体化する

工学研究科

高垣直尚・准教授

台風は暴風・高潮・大雨により社会に甚大な被害を及ぼします。そのため、私の研究室では、日本に1台しかない台風シミュレーション水槽という超大型海洋模倣実験水槽を使用し、台風の高精度予測モデルの開発を行っています。さらに、地球温暖化の抑制のように、台風も変容させることができれば減災された社会づくりにつながりますので、この可能性も検討しています。工学技術を活用し、海洋エネルギ技術開発も行っています。


環境中の微小エネルギーを有効利用したセンサ用電源素子

工学研究科

神田 健介・准教授

身の回りにある、振動や風雨などの小さなエネルギーを有効活用する素子を開発しています。IoTセンサなどの電源素子として利用することで、電池レス、電池フリーで環境にやさしい自律システムの実現を目指しています。将来的なセンサ集積を見据え、半導体製造工程を利用したMEMS(回路と機械要素を一体集積化したマイクロシステム)として開発しています。


熱の管理と利用で省エネルギーに貢献する

工学研究科

河南 治・教授

熱はエネルギーの源でもあり、最終形態としての廃棄物でもあります。例えば、クラウド技術に必須のデータセンターでは、発熱する電子機器の冷却ために必要なエネルギーがデータセンターの全消費エネルギーの4割程度を占めています。私たちは、このような熱が関わる課題について、熱管理や熱利用の新しい技術を開発し、省エネルギーに貢献する研究を進めています。


3Dプリンターにより省資源化した顕微鏡作製

理学研究科

和達大樹・教授

従来の顕微鏡は高価かつ大規模であり、手頃な顕微測定が難しかったという面がありました。我々は3Dプリンターを用い、安価で小型化した顕微鏡を開発しています。携帯できる大きさの顕微鏡が実現し、研究や教育の現場が大きく変貌することが期待できます。特に、磁石の中の磁区構造を顕微鏡で見ることにより、磁壁の移動を利用した新しいメモリの開発などにつなげたいと思っています。


エネルギー・電力市場における価格変動とリスク管理に関わる研究

政策科学研究所

落合 夏海・講師

エネルギーの安定調達に対する懸念は、エネルギー価格ならびに電力価格の上昇をもたらし経済に深刻な影響を与えます。エネルギーや電力などのインフラは経済の基盤であり、将来の不確実性に対する適切なリスク管理が必要とされます。本研究では、エネルギーや電力市場の価格変動の分析を行い、これらのリスクを適切にコントロールする手段としてデリバティブ取引を活用したリスク管理手法についても研究を行っています。


脱炭素社会の構築を目指した包括的研究

政策科学研究所

草薙真一・教授、副学長

これまでの公益事業の理論や実践を中心とする研究に加え、現在は、脱炭素社会の構築に焦点を絞り、水素社会など今後の展望等に係る認識を深めようとしています。そのため、民間企業やシンクタンクそして他大学とのコラボレーションにより、プロジェクト型のスタイルを取りつつ研究を進めています。


珪藻の光合成で地球を救う

理学研究科

菓子野康浩・准教授

珪藻は、太陽光を使って、CO2を高付加価値有用物質やバイオ燃料にもなる油脂に変換し、また養殖用餌料としても価値が高い。珪藻の分子育種とともに、野生株の低コスト安定高密度大量培養技術を確立することにより、健康や美容産業等での有用物質の利用、バイオ燃料、養殖用餌料への利用等への展開を念頭に社会実装を目指しています。


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