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9 産業と技術革新の基盤をつくろう

放射光を用いた量子マテリアルの機構解明

理学研究科

小林 寿夫・教授

量子マテリアルと呼ばれる材料の、量子効果を起源とした新奇機能の発現機構を解明するために、測定環境及び計測技術の開発と発展に取り組んでいます。持続可能社会を目指すうえでの根本的な問題であるエネルギー関連技術の革新を、新たな視点での物質開発とその発現機構解明により探索しています。


X線をファイバー光学系で伝送できる技術革新を目指して

理学研究科

田中 義人・教授

X線と物質の相互作用は様々な計測法をもたらしています。X線をファイバー光学系で伝送できるようになれば、光ファイバーケーブル通信網のように、今よりずっと簡便にX線を利用できるようになるでしょう。我々は、中空のガラスファイバーに放射光X線を導入して照射位置を制御し、さらには可視光レーザーを同時に伝送させて、効率よく光物性計測ができる手法の開発に取り組んでいます。


健康アプリを活用した社会的フレイル予防対策構築

地域ケア開発研究所

林 知里・教授/地域ケア開発研究所長

健康アプリを家族で利用する群と、ひとりで利用する群に分けて社会的フレイル*2の変化をみるものです。健康サポートバブルとして家族で健康アプリを一緒に利用することにより、情報共有の促進や、健康づくりへのモチベーション維持などの効果が生まれるのかを検証します。研究結果を基に、ICT活用による社会的フレイルの予防対策構築を展望しています。
*1 健康アプリを家族で利用すること
*2社会的なつながりの減少により、体や心の機能の低下している状態

関連リンク

AI健康アプリ『カロママプラス』が兵庫県立大学による健康サポートバブル効果検証に協力 株式会社Wellmiraのプレスリリース(prtimes.jp)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000018672.html


SiCインバータ駆動モータの高性能化

工学研究科

菊池 祐介・教授

日本国内の電力消費の約50%がモータを通して消費されており、SiCなどの次世代パワー半導体デバイスを用いたインバータによりモータの消費電力を減らすことは省エネ、地球温暖化防止、電気自動車や電動航空機などの開発に貢献します。本研究では航空機飛行高度における減圧下において、SiCインバータのさらなる高電圧化や高周波化に対応する電気絶縁技術の高度化を目指します。


試験管内でヒトの細胞機能を再現し、病気の原因を調べる

工学研究科

町田 幸大・准教授

私達は、ヒトの細胞を構成する個別の生体分子を精製し、必要なものだけを組み合わせることでヒトの細胞機能の一部を試験管内で再現することに成功しています。この単純化したシステムは、ウイルスが増える仕組みの解明や、タンパク質の異常によって引き起される疾患の原因解明に役立ちます。この様に私達は、各種疾患の予防・治療法の発見に繋がるような技術基盤を開発し、人々の健康な暮らしに貢献するための研究を進めています。


計算科学による電子デバイスとナノグラフェン水素貯蔵材料の設計

理学研究科

草部 浩一・教授

現代では、原子スケールの物理現象を、実験結果に極めて近いデータを与える精度で計算機の中に再現できます。この計算物質科学を、基礎理論から応用までを含めて、研究しています。その結果、技術革新を与える新しい物質や電子デバイスを設計・提案することができ、産業基盤の形成に貢献できると考えています。特に水素関連物質の反応条件を設計する研究を、温暖化対策を狙った実験科学との共同研究として複数手掛けています。


ペロブスカイト太陽電池と水素燃料電池の研究開発

工学研究科

伊藤 省吾・教授

クリーンエネルギーへの変換を求められている人類ですが、新しい一次エネルギー源が無ければ達成できません。そしてついに,高耐久型のペロブスカイト太陽電池が完成しました(写真中に私が持っているものがそれです)。さらにそのエネルギーを使用するために、超耐久型触媒および白金フリー触媒の水素燃料電池も研究開発しております(写真右端が水素キャビネット,左端が空気ボンベです)。良い物が出来つつあります。


台風を予測し、弱体化する

工学研究科

高垣 直尚・准教授

台風は暴風・高潮・大雨により社会に甚大な被害を及ぼします。そのため、私の研究室では、日本に1台しかない台風シミュレーション水槽という超大型海洋模倣実験水槽を使用し、台風の高精度予測モデルの開発を行っています。さらに、地球温暖化の抑制のように、台風も変容させることができれば減災された社会づくりにつながりますので、この可能性も検討しています。工学技術を活用し、海洋エネルギ技術開発も行っています。


環境中の微小エネルギーを有効利用したセンサ用電源素子

工学研究科

神田 健介・准教授

身の回りにある、振動や風雨などの小さなエネルギーを有効活用する素子を開発しています。IoTセンサなどの電源素子として利用することで、電池レス、電池フリーで環境にやさしい自律システムの実現を目指しています。将来的なセンサ集積を見据え、半導体製造工程を利用したMEMS(回路と機械要素を一体集積化したマイクロシステム)として開発しています。


熱の管理と利用で省エネルギーに貢献する

工学研究科

河南 治・教授

熱はエネルギーの源でもあり、最終形態としての廃棄物でもあります。例えば、クラウド技術に必須のデータセンターでは、発熱する電子機器の冷却ために必要なエネルギーがデータセンターの全消費エネルギーの4割程度を占めています。私たちは、このような熱が関わる課題について、熱管理や熱利用の新しい技術を開発し、省エネルギーに貢献する研究を進めています。


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